
お家の床材はフローリングが主流になってきました。
しかし、1部屋まるごと和室にするのは難しい。
和室があった方が良い気がする時に、置き畳(ユニット畳)を使えばフローリングを和室に変身させることができるアイテムです。
置き畳(ユニット畳)の基本情報や、種類、活用方法をご紹介。
置き畳は使い道が多彩にあり、使い方次第で幅が広がるので、設置する時の注意点や基本情報。
種類や活用方法を頭に入れながら和の空間を楽しんでみてください。


家づくりの取り組み
置き畳とは
置き畳とは、ユニット畳やシステム畳とも呼ばれています。
フローリングの上に敷くだけで和室が作れ、カーペットやラグを敷くかのように簡単に設置できます。
賃貸などで初めから和室がないときなどにも工事をする必要がないので、非常にリーズナブルです。
自由な範囲に好きなだけ設置できるので、思い通りのレイアウトができます。
通常の畳のように縁がない物が多く、見た目がスッキリして見えるので、洋風の家具との相性もよくインテリアのデザインを邪魔しません。
置き畳の形状(大きさ・厚さ)
置き畳1枚あたりのの大きさは通常の半分で82×82の正方形の畳が主流です。
畳の厚みは15㎜のものが多いです。
厚さ | 特徴 |
---|---|
15㎜ | 床暖房やフローリング用の薄い畳 |
30㎜ | 心材が傷みにくく、より存在感がある |
50㎜前後 | 一般的な畳と同じで、重量感がある |
畳の厚さがあるとクッション性や踏み心地が柔らかくなります。
費用に関してはやはり厚みがある程高くなってしまいますが、厚みがある方がやはり防音性が増します。
耐久性は、厚い方が畳床(畳の中の心材)が傷みにくいので長持ちします。
厚みは好みもありますが、畳の厚みがあればあるほど、畳としての存在感がはっきりするので、畳の味わいを感じたい人は厚めの物がおすすめです。
置き畳の畳表の素材

置き畳の畳表(表面の素材)素材にはイグサ・和紙・樹脂の3素材が主流です。
イグサ畳の特徴
イグサを使った畳です。
畳に使われるイグサには中国産と国産のものがありますが、国産の方がイグサが肉厚で柔らかくしっかりしています。
天然素材であることから、身体に優しく、湿度調節・空気の浄化・消臭効果があります。
またイグサのニオイにはリラックス効果もあり、集中力を高める効果があります。


和紙畳
和紙でできた畳です。
和紙は紙ですが、和紙をパイプ状にし、それを編み込んで作ります。
表面は樹脂コーティングがされており、撥水効果があります。
イグサよりも耐久性があり、汚れが付きにくいのでメンテナンスが楽です。
植物の繊維(木材パルプなど)からできているため、イグサ以外の天然素材(加工してますが)にこだわりたい。
耐久性やメンテナンス、ダニやカビなどの発生が気になる人におすすめです。
樹脂畳
樹脂畳とは、ポリプロピレンというプラスチックでできた畳です。
プラスチックなので、置き畳の中の素材の中でも一番耐久性があります。
特にメンテナンスが非常に楽で、汚れが落ちやすいです。
樹脂素材そのものが水を通さないので、お掃除用の洗剤をつかってゴシゴシ洗っても畳が傷みません。
耐久性は高いですが、置き畳の素材の中でも一番価格が高い傾向にあります。
置き畳(ユニット畳)の形状と使い方
- フローリングの上に置く
- 高床式ユニット畳
置き畳には、主にフローリングの上に置く畳だけのものと、高床式になったものがあります。
フローリングの上に置く場合
フローリングの上に直に置く一般的な方法です。
リビングに和室を作りたい時に、省スペースで設置できます。
現代の住まいでは、畳部屋がないことが多いので、中古住宅や賃貸でも手軽に和室を作ることができます。
置き畳の使い方は非常に豊富です。
置き畳を1部屋敷き詰めれば和室になるし、必要がなくなれば手軽に取り外せます。


- 子供のプレイマット、ルーム
- 子供転倒防止マット
- カーペットやラグの代わり
- リビング内の客間
- 布団の下の湿気対策(すのこの代わり)
- 床の汚れやキズ防止(子供やペット)
- 玄関マット
- ごろ寝スペース
高床式ユニット畳の使い方
高床式ユニット畳とは、収納ボックスの上の天板が畳になったものです。
高さが30cm~40㎝あるので、一般的な畳のように地べたに座らずに腰を掛けることができます。
また、組み立て式なので、ソファーのように搬入に困りません。
下の部分が引き出しになっているタイプや、天板を開けるとまるごと収納スペースになっている物があります。
移動もでき、組み合わせ次第で使い道の幅が広がりますが、ただ、収納物を入れすぎると重くなるので注意が必要です。
フローリングに敷く置き畳とは違って高さがあるのでより和室感が感じられます。

- 椅子・ベンチ・踏み台
- ベッド
- 掘りごたつ
- 小上がり和室
椅子・ベンチ・踏み台
ダイニングテーブルの椅子代わりにすることで収納兼椅子の役割を果たします。
ベンチタイプの椅子になるので、もし家族が増えたとしても椅子を買い足さなくてもまかなえます。
また、小さい高床式ユニット畳なら、ちょっとした踏み台にもなります。

ベッドとして
高床式ユニット畳を組み合わせればベッド代わりになります。
ベッドだとマットの湿気を逃しにくく、メンテナスが不便ですが、イグサの畳であれば、湿気を調節してくれ、天板を開けるだけで換気もしやすいです。
掘りごたつとして
真ん中にスペースを開け、こたつを置くと掘りごたつになります。
直に床に座るより立ち上がりやすく座りやすくなるので、足腰が弱ってきたとき助かります。
また、夏場などは真ん中を高床式ユニットで埋めてしまえば小上がりな和室になります。
小上がり和室
高床式ユニット畳のように段差があると、小上がりな和室を作ることができます。
ユニット畳より存在感が感じられ、収納力もアップします。
置き畳より小粋な空間だと感じやすいです。
ただし、高さがある分圧迫感があるので、あまり窮屈な部屋に設置してしまうと部屋が狭く見える可能性もあるので注意が必要です。
置き畳はリフォームいらず

和室をフローリングに作り替えるのは大変ですが、ユニット畳は自由にレイアウトでき、必要なくなれば撤去も簡単です。
また、和室を作るとなると、畳の下の断熱性や清潔面を考えるとコストもメンテナンスもかかります。
しかし、置き畳であれば、費用もそれほどかからず、メンテナンスも通常の畳より楽です。
置き畳には使い道がたくさんあるので、1つあっても困ることはない多目的アイテムです。





