
ユニット畳の畳表(畳の表面)には3種類あります。
畳表の素材によって優れている部分、不向きな部分があるので、ユニット畳をどのような場所に設置したいかで素材を選ぶ事は重要です。
素材の違うものがあるという事は、それぞれどこか、欠点を補うためや、得意な部分をとことん伸ばすためにあります。
それぞれの特徴やメリットやデメリットを比較しながら、ベストなユニット畳の設置場所をご紹介します。


家づくりの取り組み
ユニット畳の畳表の3素材の簡単な説明
- イグサ畳
- 和紙畳
- 樹脂畳
置き畳(ユニット畳)の畳表には3種類あります。

イグサ畳とは
イグサ畳とは、畳表(畳の表面)がイグサできています。
大きな特徴は天然素材であることです。
い草は天然の空気清浄機とも呼ばれ、湿度調節・空気の浄化・消臭効果・リラックス効果をもっています。
畳と言えばイグサですよね。
和紙畳とは
和紙畳とは機械すき和紙という方法で作られている畳です。
表面を樹脂コーティングすることで、水をはじく効果を兼ね備えています。
特徴はほぼ樹脂畳と同じですが、天然素材からできているため、畳と言えばイグサのような天然素材の方が良いけど、耐久性が気になる人におすすめです。
樹脂畳とは
樹脂畳とはポリプロピレンというビニールでできた畳です。
耐久性に優れ、メンテナンスが一番楽です。
樹脂畳は日本アトピー協会が推奨するもので、ダニやカビが発生しにくい素材です。


ユニット畳のイグサ・和紙・樹脂素材の比較

イグサ畳 | 和紙畳 | 樹脂畳 | |
湿度調節 | 〇 | × | × |
消臭効果 | 〇 | × | × |
空気清浄作用 | 〇 | × | × |
リラックス効果 | 〇 | × | × |
クッション性 | ◎ | △ | 〇 |
耐久性 | △ | 〇 | ◎ |
メンテナンス | △ | 〇 | ◎ |
ペット対応 | △ | 〇 | ◎ |
ダニ・カビの発生 (アレルギー) | △ | 〇 | ◎ |
撥水性 | △ | 〇 | ◎ |
床暖房対応 | × | ◎ | 〇 |
色のバリエーション | 〇 | 〇 | 〇 |
色あせ | △ | 〇 | 〇 |
ペット対応 | ◎ | 〇 | △ |
- ◎→3種類の中で一番良い
- 〇→良い
- △→あまりよくない
- ×→ダメ

天然素材の良さを生かしたいならイグサ畳
湿度調節・空気の浄化・消臭効果・リラックス効果はイグサ畳にしかありません。
イグサ畳を選ぶメリットはこれに尽きます。
イグサ畳の良さは、肌で感じられるものとしては、踏み心地や香り。
とくにイグサが出す香りには、リラックス効果がありますが、集中力を高める効果もあるので、仕事部屋や、子供部屋に最適です。
イグサ畳は経年劣化で色が変わってくるので、その味わいを楽しむ事もできます。
耐久性・メンテナンス重視なら樹脂畳
イグサ畳は、畳表(畳の表面)のイグサが植物であるため、摩擦に弱く、傷もつきやすいです。
劣化するとササクレができぽろぽろと剥がれてきます。
和紙畳と樹脂畳はそのような事がありません。
また、お手入れも気を使う所が多く、水気を吸収するため、何か飲み物をこぼしたらすぐにふき取らなければシミになったり、ニオイが付いてしまう恐れもあります。
和紙畳と樹脂畳は樹脂素材を使っているため、両方撥水効果がありますが、樹脂畳の方が住宅用洗剤で洗えるほど耐久性が高いです。
赤ちゃんやペットにも対応
ペットを室内で飼うなら和紙畳か樹脂畳がおすすめです。
和紙畳も傷がつきにくいユニット畳ですが、ユニット畳の素材の中で一番強度があり、畳が清潔に保てるものは樹脂畳だからです。
ペットが粗相をしてしまった時、また、トイレトレーニングなど、汚れた時にしっかりとお手入れできるので長く清潔に使う事ができます。
ダニ・カビ、アレルギーが気になるなら樹脂畳
ダニ、カビが発生する条件には湿度・温度・エサが関係しています。
3つの条件が揃うと、ダニやカビが発生しやすいですが、イグサ畳は調湿作用があるため、湿気を含みやすく、メンテナンスを怠るとカビが生えます。
また、畳の目に小さなゴミが入りやすく掃除が面倒です。
カビやイグサ、小さいゴミ(皮膚の欠片やフケなど)はダニのエサになり、気温が20度~30度になると活動が活発化します。
畳のダニやカビを防ぐには3つの条件を1つでも取り除くことが必要になってきます。
和紙畳や樹脂畳は撥水効果があるので湿気が溜まらず、樹脂素材のためダニが畳をエサにすることがありません。
また、セキスイの樹脂製ユニット畳【MIGUSA】は日本アトピー協会推奨品で、家族のアレルギーがある人でも安心して使えます。


床暖房対応なら和紙畳一択
床暖房の上にユニット畳を敷くなら和紙畳です。
イグサ畳は、床暖房の熱で発火する可能性はないにしろ、イグサを傷めてしまう恐れがあります。
樹脂畳にも、床暖房対応のユニット畳がありますが、値段が高く種類も少ないです。
床暖房対応のものになると熱を床から伝えないとならないので、厚みが極薄になります。(8㎜とか)
和紙畳なら楽天やYahoo!でも比較的簡単に見つけられるので、探してみてください。

日当たりの良い場所に設置するなら和紙畳
直射日光が当たっても色あせがほとんどしないものには和紙畳と樹脂畳があります。
樹脂畳に使われているポリプロピレンは耐久性は高いです。
しかし、規定の耐熱温度を超えた場合、溶けだす恐れがあるので、直射日光があたる場所での長時間の使用は控えた方が良いと思います。

価格重視ならイグサ畳
ユニット畳の中で一番安いのはイグサ畳です。
安ければ1枚2000円前後販売されています。
防音性やクッション性は厚み次第
畳の厚さがあると防音性やクッション性が増します。
畳の素材の中で一番踏み心地柔らかなのは樹脂畳です。
踏み心地に関しては、畳の厚みも影響してくるので、素材というより厚みの方が大切になってきます。
また、赤ちゃんの転倒防止のためにラグの代わりにユニット畳を敷くとラグよりクッション性があるので安心です。
厚みやクッション性はそれぞれ好みがあると思いますが、一般的な15㎜でも厚みは十分です。
厚みのあるものと比べると言われてみれば差はありますが、比べないと分かりません。
ユニット畳の素材で使用目的に合わせた選別終了

畳の素材別に使用目的に合うユニット畳を選別してみました。
素材が複数あるという事は素材別に長所と短所があります。
素材別に特徴をとらえておくと、ユニット畳には色・柄・サイズなど、バリエーションも豊富なので選ぶのが楽しいくなりますね。
これを読んでも迷ったら自分の直感でユニット畳を選んでみてください。
