家を建てる時、土地は必ず必要になります。
予算や理想の土地に巡り合えればすぐにでも家を建てたいと思う人はたくさんいると思いますが、なんらかの理由で湿気が多い土地に家を建てる人は基礎へ力を入れているようです。
大地に家を建てるわけですから、その土地の性質は無視できません。
土地がどんな性質の土地なのかを把握して、対策を講じて家を建てれば問題なく老後も住むことができます。
家づくりの取り組み
用悪水路付近に家を建てたい
20年前ほど前に、家を建てましたが、敷地は以前、用悪水路があったところでした。
用悪水路とは、地目の区分名です。
- 水を供給するするための水路
- 使用後の水を排水するための水路
土地の登記記録に記載される地目(土地の利用状況)を区分し記載することになっています。
敷地の周りは当時は町になっていましたが、以前はたくさんの豚小屋がある田舎でした。
更に、町からは鬼門にあたる方角のため迷信を信じる人は進んで行かない場所でもありました。
日本で忌嫌われてきた方角の事です。
十二支の方角では丑と寅の間。
方角では北東を差します。
行くと悪い事が起こるとされており、風水では、玄関やトイレ、水回りをがあると運気が逃げるとされています。
地面を掘り返してみるとやっぱり水が流れていた
家を建てる時は道路も水路も改修されていましたので地下の状態はわかりにくくなっていました。
地下水脈があった場所は、地盤の状態も湿った土地である可能性が高いです。
湿地に家を建てると家が湿気る原因になります。
試しに、道路と敷地の境をユンボで3メートルほど掘ってみると大量の水が黒土の上を流れていました。
土地の湿度が高い場所に家を建てるリスク
- 家に湿気が溜まりやすい
- 売る時に困るかも
家に湿気が溜まりやすい
土地になんらかの理由で水分があった土地は湿度が高く、時が経っても地中の水分はなかなか抜けにくいものです。
湿地やその付近に家を建てると、地面からの湿気が家の構造に悪影響を及ぼします。
湿気が多いと、床下にシロアリが発生してしまったり、押し入れや風通しの悪い個所に湿気が溜まりやすく、カビも発生しやすいです。
また、水回りも湿気が溜まりやすく、なんとなく、じめじめした感じになり、カビが生えやすい家になります。
売る時に困るかも
湿地は、資産価値が低い場合があるので、家や土地を売ったとしてもなかなか売れない場合があります。
土地を持っていると固定資産税もかかることから、売る時はなるべく早く売却したいものです。
例え、地盤改良や湿気対策を施した家を売却したとしても、高く建てたのに資産価値が低く、値段を下げて売却しなければならない場合もあります。
湿気対策での効果的な手段
水が流れていた部分は、駐車場の端になるので建物への影響はありませんでしたが、腐りにくい木の皮をたくさん入れて埋め戻し、湿気対策をしました。
建物の敷地には防湿のシートを敷きました。
我が家の敷地は、市道に面した駐車場部分と人の腰の高さ位の高さの屋敷部分に分かれていました。
敷地の両サイドに擁壁を設け整地したのですが、基礎が高い位置にあるので、おかげで基礎の湿気対策ができていると思います。
また、水回りには断熱材を入れ、熱で湿気ることがないようにしています。
基礎高くすると除湿以外の思わぬメリットも
湿気対策として、基礎を高くすることは有効です。
また、その他のメリットがあります。
基礎を高くすることで隣接する家との目線も違ってきて、プライバシーが守られます。
更に、最近はゲリラ豪雨や台風などで床上浸水被害を防ぐこともできます。
基礎が高いと床下の空間も十分にとれるので床下のメンテナスもしやすく、湿気も逃げやすいです。
周りの家より基礎が高い事で水はけも良く、湿気も逃げやすく、また、溜まりにくいっと感じています。
用悪水路付近に建てた家の20年後
その後、地域の開発と共に発展してきた場所でしたが、今では小中学校、スーパーマーケット、量販店、レストラン、コンビニ、よく耳にする料理店などが立ち並ぶ便利なところになってます。
20年近く経ちましたが建物に湿気らしいものは来ておらず、キッチンにある床下物入を抜き取って地表を見ても湿気の気配も感じられません。
人は大地を離れては生きていけないのを肝に銘じる
雨が降ったら水は高い所から低い方へ流れます。
いくら良いと思う家を建てても人は大地を離れて生活できません。
人間も大地の上に生きていますから、その土地と上手く付き合っていく必要があります。
土地の地勢が良くない場所に家を建てると病気などにもなりやすいです。
基礎は家を建ててしまってからは修復しにくい場所もあり、リフォームに費用が掛かってしまう場合もあります。