畳の素材は何を使われている物を選びますか?
畳の素材には一般的にイグサ、和紙、樹脂の3種類選択肢があります。
畳と言えばイグサですが、イグサは耐久性が低くメンテナンスが面倒です。
イグサのデメリットを考えると和紙畳や樹脂畳を検討すると思いますが、一体どちらを選べば納得のいく畳を選ぶことができるのでしょうか?
和紙畳と樹脂畳の利点はほぼ同じなので、より優れていたり、劣っていたりする点を挙げてみました。
家づくりの取り組み
樹脂畳の基礎知識
樹脂畳とは、畳表が名前の通り樹脂(プラスチック)でできています。
代表的な畳にはセキスイ畳「MIGUSA」っという商品です。
畳表とは、畳の表面に縫い付けられる、直接肌に触れる部分の事です。
畳の構成は土台である「畳床」というボードに「畳表」を巻き付け、その縁を「畳縁」で囲っています。
畳に使われる素材は色々増えましたが、この構成は今も変わりません。
イグサ畳の良さを生かしつつ、イグサ畳よりももっと扱いやすく、生活に気軽に取り入れられるように目指した結果、樹脂畳が誕生しました。
和紙畳の基礎知識
和紙畳とは畳表が和紙でできています。
表面を樹脂でコーティングし、撥水性や耐久性を高めています。
代表的なものには、DIKENの和紙畳やLIXILのユニット和紙畳があります。
和紙畳とメリットはほぼ同じなので、特徴はこちらを参考にしてください
和紙畳と樹脂畳の主な違い
比較個所 | 和紙畳 | 樹脂畳 |
---|---|---|
耐水性 | 撥水加工 | 洗剤で掃除できる |
クッション性 | 固い | 柔らかい |
べとつき感 | べとつく | よりべとつく |
冬場の冷たさ | 感じにくい | 若干感じる |
耐久性 | 高い | 抜群 |
値段(1枚当たり) | 10,000円前後 | 8,000円前後 |
耐水性が高い
イグサ畳に使われるイグサは植物なので水分を吸収してしまいます。
和紙畳であれば、畳表に樹脂コーティングをして撥水効果を持たせています。
樹脂畳はプラスチックなので、素材そのものが水分を吸収せず、耐水性が高いです。
畳に使うには躊躇してしまいそうな、住宅用洗剤などを使ってお手入れすることができます。
なので、介護施設や飲食店などで重宝されます。
食べこぼしてもシミやニオイがしみ込まず、洗剤でゴシゴシお掃除できるのは利点ですね。
クッション性がある
クッション性が高いので柔らかな踏み心地です。
しかし、踏み心地は和紙畳の方がイグサ畳の踏み心地に近いです。
素材そのものが柔らかいため、クッション性はありますが、逆を言えばヘコミやすく、ヘコミも目立ちます。
和紙畳は素材が固いので、跡がつくと元に戻りにくいですが、樹脂畳の方は跡がついても元に戻りやすいです。
夏場はベトベトする
樹脂畳は水を吸収しないので、夏場はベトベトします。
和紙畳より水に強い畳なので、ベトベト感は否めません。
イグサ畳は調湿性がありますが、和紙や樹脂畳はそういう機能がないので、クーラーなどで湿度を調節する必要があります。
冬場はヒヤっと感じる
樹脂畳の方が冬場のヒヤッとした感覚を若干感じやすいです。
樹脂畳も和紙畳も夏場は暑くなりすぎず、冬場は冷たくなりすぎないのですがそれは物質の性質が不良導体だからです。
不良導体は、熱を伝える度合いが極めて低いものなのです。
なので、外気の影響を受けることが少ないですが、若干樹脂畳の方が影響を受けやすいようです。
耐久性は抜群
強度と硬度は一番優れています。
樹脂素材は変形に強く、傷もつきにくいので、ネコが爪を立てても傷がつきにくいです。
樹脂畳の方が値段が高い
畳の大きさによって値段は違いますが、分かりやすく、ユニット畳(置き畳)の値段でいうと、若干お値段が隊です。
畳は1枚だけで使うことはまずないので、面積が広ければ広い分費用がかかることになります。
樹脂畳はこんな人におすすめ
- 水を使う場所に設置を考えている
- ペットを飼う予定がある
- 踏み心地が柔らかい方が好き
- 耐久性や汚れ落ちが気になる
- お手入れしが一番簡単な方が良い
小さいお子さんがいて、食べこぼしなどが気になる人や、ペットがいて畳の痛みが気になるなら耐久性の高い樹脂畳がおすすめです。
樹脂畳の最大のメリットは汚れが落ちやすく耐久性が高いことにあります。
手入れがしやすいと、長く清潔に使えますね。
手入れやメンテナンスは楽にはなりましたが、敷きっぱなしにしてしまうと畳の傷みの原因にもなるので、表替えなど、きちんとしたメンテナンスは必要です。
和紙と樹脂を比較した結果
和紙畳と樹脂畳、どちらもダニ、カビが発生しにくく、アレルギーやアトピーの方にもおすすめな畳です。
万が一、畳が傷んだら、その部分だけを変えられるのもメリットだと思います。
フローリングだとそう簡単に交換できないですし…。
ただ、和紙や樹脂畳を敷くときに注意して欲しいのは、直射日光が長時間当たるような場所に設置しないこと。
樹脂は熱に弱いので、樹脂が溶けだしてしまう可能性があります。
っといっても日中はカーテンを閉めるなど、常識の範囲内であれば、変色や色あせもしにくい素材なので、日当たりが良い場所に設置するのには向いています。
比較してみるとその差はごくわずかなので、後は、見た目や色、デザインなど、好きな方を選べば満足のいく畳選びになるのではないでしょうか?