「プロパンガスは高い」っというイメージで都市ガスとプロパンガス、どちらかを選べるのなら、料金が安い都市ガスを選ぶ人も多いはず。
しかしながら、プロパンガスは保存ができるガスなので、災害時に強く、地震が起きても早期普及が期待でき、安全で安心して使用することができます。
都市ガスのようにガス管を通せない場所(山間部や離島)でもどこでも設置できるといったメリットがあり、日本でもまだまだ多くの場所、住宅で使用されています。
プロパンガス(LPガス)とは
プロパンガスとは、液化石油ガス(英名:liquefied petroleum gas)のことで、可燃性のガスをガスボンベの中に閉じ込め、各家庭に運搬する形のガスの供給方法をとっています。
プロパンガスのメリット
- 初期導入費用が安い
- 災害に強い
- 安全面が考慮されている
- 火力が高い
初期導入費用が安い
プロパンガスは、初期導入費用が安いです。
ガスの供給方法にはプロパンガスと都市ガスの2種類ありますが、都市ガスは地中からパイプを通じてガスを供給しています。
都市ガスはガスを地中に通す費用を工事の際に、一括して支払うので初期導入費用は高いです。
もちろん、都市ガスやプロパンガスもメーターやガス設備を整備する費用はかかるものの、プロパンガスはガスボンベを各家庭に運搬することでガスを届けているので、ガスの工事費用があまりかかりません。
しかし、プロパンガスは初期導入費用を月々のガス代に上乗せして分割して払う方式が多いので、結果的には割高になってしまうこともあります。
災害に強い
プロパンガスは、災害に強いです。
都市ガスでは地震などでガス管などが破損すると、安全面を考慮し、一斉にガスの供給を止められます。
ガス漏れを感知すると、ガスの点検や整備が広範囲のため、ガスの復旧工事に時間がかかり、ガスが再び供給されるまでかなりの時間を要します。
しかし、プロパンガスは、個々の家庭単位でガスボンベを設置していることから、災害時の復旧が個別対応できるというメリットがあります。
もし、災害などでガスが止まっても、配管や安全に対する調査など、点検する範囲が家庭単位となり狭いため、早期復旧が見込まれます。
また、プロパンガス(LPガス)自体が劣化せず、ガスボンベも腐食しないのもメリットです。
通常供給される家庭用ガスとしてはもちろん、災害時の備蓄用ガスとして、公民館や避難所では、このようなメリットが大きい、プロパンガスを配置している所も多いです。
安全面が考慮されている
プロパンガスは震度5以上の揺れを感知すると自動的にガスの供給を遮断するガスメーターが取り付けられています。
また、配管などが破裂して、ガス管が破れてしまった場合でも、ガス漏れを感知して自動的にガスを遮断する仕組みをとっているので、万が一の対策も万全です。
どこでも使える
プロパンガスはガスの入ったガスボンベやメーターを設置すれば、戸建てでも賃貸物件でも使用できます。
都市ガスとプロパンガスの普及率は約半分ぐらいで、都市ガスの方がやや普及しています。
特に、関東地方・中部地方はガス会社が多いです。
しかしながら、都市ガスは地中に配管を通す工費が必要で、ガス管を通しにくい山間部や離島など、2/3を森林が覆っている日本ではよく活用されています。
火力が高い
プロパンガスの最大のメリットは火力の違いです。
プロパンガスは都市ガスに比べ約2.2倍も高い熱量を持っています。
お料理が好きで、お店のように本格的に調理をする人はプロパンガスが必要です。
火力が必要な料理店ではプロパンガスが好まれますが、一般家庭ではそれほど強い火力は必要にならないので、気になるのは火力よりも料金ですよね。
プロパンガスと都市ガスの熱量の差は使用量に関わってくるので、料金を計算する時は、プロパンガスから都市ガスへ切り替えをする場合は、毎月の使用量を2.2倍にして計算してみてください。
都市ガスからプロパンガスに切り替える場合は、その逆で使用量を2.2で割る必要があります。
プロパンガスと都市ガスで実は料金はあまり変わりません
プロパンガスは高いというイメージがありますが、適正な料金であれば、都市ガスと料金の差はあまりありません。
「適正な」っという所がポイントですが、プロパンガスは自由料金制で、各会社のさじ加減で料金が決められています。
プロパンガスは保安の観点から、エリアによって供給できる範囲が決まっているため、そのエリアのプロパンガス会社が協力して、ガス料金を高くしている傾向が多くあります。
また、契約に関しても個別契約で、初期導入費用が上乗せられていたり、会社の利益優先で、高単価の契約を結んでいる可能性があります。
プロパンガスが都市ガスとあまりにも料金に差がある場合、プロパンガス会社を乗り換えることで、ガス料金を都市ガスと同じくらいの価格に抑えられる可能性もあります。
ガス料金は各都道府県ごとに基準料金が設けられていますが、万が一、平均よりも高い場合は、ガス会社の乗り換えを検討してみてください。