玄関ポーチの段差を埋めるには、階段やスロープがあります。
狭小住宅は玄関ポーチのすぐ手前や横が駐車スペースになっていることも多く、玄関ポーチも狭くなりがちです。
しかし、スロープのメリットはたくさんあるので、土地が狭くても段差はスロープにしてしまいたい気持ち、あると思います。
今回は、狭小住宅で玄関ポーチの段差をスロープにしたお家のご紹介です。
しかも、狭小住宅。
家づくりの取り組み
玄関ポーチの基礎知識
玄関に入る前のスペース部分の事をさします。
一般的には庇(ひさし)や屋根の下にあるスペースのことをいいます。
玄関の入り口は段差があることが多いですが、それは砂やゴミ、雨の侵入を防ぐためです。
その段差を埋める手段として、階段やスロープがあります。
玄関ポーチの段差をスロープに決めた理由
一番の決め手は、ベビーカーの出し入れをスムーズに行いたかったからです。
我が家の玄関ポーチは段差が30㎝程あります。
我が家は条件付き土地を購入したので、注文住宅のように、細かい部分は変更が効かないし、知らされませんでした。
家が建って初めて段差が結構あることが分かったのです。
でも、玄関ポーチの段差は「階段」にするか、「スロープ」にするかは選ばせてもらえました。
スロープの長さを計ってみたら勾配が18%
高さ | 32㎝ |
底辺の長さ | 180㎝ |
斜辺の長さ | 175㎝ |
勾配 | 18% |
角度 | 約10度 |
「建築基準法ではスロープの勾配ができるだけ1/8を超えないように」っとされています。
この意味は高さ1mを8mかけてかけ下がるスロープという事です。
バリアフリー法でのスロープの勾配は1/12とされているので、車いすを自力で駆け上がるには厳しいです。
しかし、角度10度のスロープは一般の人が車いすを押すのに、負担がかからない一般的な角度になります。
1/6の勾配は一般的な人が無理なく負担に感じず登れる勾配です。
一般住宅で一番多い勾配なので参考にしてください。
玄関のポーチをスロープにするメリット
- 車輪のついたものの搬入が楽
- 子供が上りやすい
- バリアフリー
- 掃除がしやすい
車輪のついたものの搬入が楽
スロープがあるとベビーカーや自転車(子供)、キャリー、バイクなど段差があると重くて運びにくいものでも転がして運ぶ事ができます。
ベビーカーは子供が大きくなれば使わなくなりますが、自転車などを玄関内に入れておきたい場合には、いちいち持ち上げなくて済みます。
また、大型商品を運ぶ際に、配達業者が商品をキャリーで持ってきたりするので、意外と活躍する場面は多いです。
子供が上りやすい
大人では大したことのない段差で子どもには結構な段差なので、よく転んだりします。
スロープだと自分の歩幅で子どもが進めるため、子供も上り下りしやすいみたいです。
スロープにしたおかげで家の階段で子どもが転んだことはありますが、玄関の階段で転んだことは一度もありません。
バリアフリー化になる
足腰が弱ってくると階段の上り下りはしんどくなりますが、初めからスロープにしておけばバリアフリー化になります。
老後にバリアフリー化で外構をリフォームする人は多くいますが、初めからスロープなので、リフォーム代も浮きます。
掃除がしやすい
スロープだと掃除がしやすいです。
階段のように段差がないので、ゴミや砂なども段差に溜まらないし、ある程度勾配があるため、雨に濡れても水はけが良いです。
掃き掃除も楽です。
狭小住宅で玄関ポーチをスロープにした時の後悔点
狭小住宅で玄関ポーチの段差をスロープにする時の注意点としては、スロープの長さです。
スロープの長さは勾配がキツイ程、スロープが長く伸びなければなりません。
我が家は狭小住宅なので、スロープがどのくらい伸びるのかがとても重要でした。
自転車置き場がスロープとかぶる
狭小住宅のため、我が家は玄関前に駐車スペースがあり、スロープの手前のスペースにしか自転車を置くスペースがありません。
実際に、家が建ってみると、思ったよりスロープが長かったため、スロープの上に自転車を止めるしかなくなってしまいました。
じゃ、スロープつぶれちゃってるわけだ。
玄関の間口が狭すぎた
我が家は玄関にたどり着くまでに、車の横を通らなければ玄関にたどり着けないのですが、車の止める位置によってはバギーがギリギリ出れたり出れなかったりします。
子供の自転車は工夫すれば通ることができますが、大人用の自転車は玄関(駐車場)に収納しても車を動かさないと出せません。
おかげで家の駐車場に車を止める技術は著しくアップしました。
きちんと壁側に寄せて止めないと、人の行き来も難しい状態です。
しかも、スロープの上に自転車が乗っかっているため、スロープの役割が十分に発揮できいません。
通れてバギーや子供用の自転車なので、せっかくのスロープが台無しです。
狭小住宅の玄関ポーチのアドバイス
土地に余裕があればこんな心配はする必要はありませんが、もし、狭小住宅にスロープを付けようと考えているなら、どのくらいの勾配があって、スロープの長さがどのくらい必要かを確かめた方が良いです。
場合によっては手すりが必要になる場合もあります。
スロープはなぜか階段よりもレイアウト的に生えないです。
不思議な事に階段にした方がおしゃれに見えます。
これは好みにもよりますが・・・。
玄関はお家の顔なので、見栄えは良くしたいものですが、レイアウトでも不満が出ないようにしてみてください。