
玄関の土間から廊下(床)に上がる段差の事を「玄関框」や「上がり框」といいます。
マンションや賃貸は玄関框が低いことが多いですが、昔の家では高さがあるものも珍しくありませんでした。
しかし、バリアフリー化が進むにつれて玄関框が低いことが多くなりましたが、、玄関の段差の高さは建築基準法でも決められていないので、未だに30㎝~40㎝程の段差があるお家もあります。
玄関框が低い玄関に慣れていると初見は戸惑いますが、便利なことも意外に多いようです。


家づくりの取り組み
玄関の段差は高い方がいい?


我が家は建売住宅だったのですが、玄関の高さは約50㎝です。
前に住んでいたマンションでは玄関の段差が10㎝もなかったので、初めて玄関を見た時には少し驚きました。
家を建てた工務店からは、老後は立ったり座ったりすることがしんどくなるので、何かと高い方が良いと説明を受けました。

玄関の段差があった方が便利な理由
- 家が汚れにくい
- 靴の脱着がしやすい
- 荷物が置きやすい
家が汚れにくい
段差があるので、砂や泥がが家の中に入りにくいです。
また、雨が降った時でも水の侵入を防いでくれます。
小さいお子さんがいる家庭では、子供が靴のまま家の中に入ったりしますが、それを食い止めることができます。
靴の脱着がしやすい
靴が座って履けるので、足腰に負担がかかりません。
靴ベラもかがまずに通ことができます。
老後は立ったり、座ったりするのがしんどくなるので、段差が椅子のようになって玄関で座っても立ちやすいです。

荷物が置きやすい
買い物袋など、とりあえず、玄関に物を上げておきたいときに、荷物が置きやすいです。
配達物がある時でも、重い荷物を玄関に上げてもらうときに、置きやすいと思います。
玄関の段差が高いと不便な所
- 子供の足が届かない
- 転倒の危険がある
- バリアフリー化できない
- 玄関が狭く見える
子供足が届かない
高さ50㎝という高さは、子供の足が全く届きません。
なので、子供に靴を脱いだり履いたりすることを教える時は少し不便です。
子供にはステップを置いて対応していますが、3歳くらいまで段差に苦労しました。
子供には不便かもしれませんが、子供が小さい時なんて一瞬なので・・・。
完全に親使用の玄関になってしまいました。
転倒の危険がある
高さがあるため、もし、何かの拍子につまづいて転倒すると危険です。
我が家の玄関はタイルでできているため、落ちると痛いと思います。
実際に子供も玄関で1回落ちました。


バリアフリー化じゃない
バリアフリー化は、歳をとり、足腰が弱くなってきた時になるべく負担がかからないようにフラットにするのが鉄則です。
段差があるとバリアフリー化にはならないけど、高齢者の靴を座って履けるので、靴を履くことに関しては優しい家になります。
しかし、将来自分や家族が車いす生活をする事になった時、家に入るのに苦労することになります。

玄関が狭く見える
玄関の高さがあるため、空間の圧迫感があります。
玄関と家の中のスペースがくっきり分かれているので、視覚的に狭く感じます。
そして、我が家は玄関ホールにダウンライトを使っているのですが、土間の天井が通常より高くなっているため、ダウンライト1灯では少し暗いく感じています。
我が家の天井の高さは2400㎜前後なので、それより玄関の土間が高くなるのであれば、通常のダウンライトを付ける目安より、1つ多めにつけることをおすすめします。
玄関の高さは慣れが目安
玄関の段差の高さは、引っ越す前の使用していた玄関の高さが関係していると思います。
今まで段差が低い玄関を使っていたのに、いきなり高さのある玄関を使う事になると、さすがに戸惑うことも多いです。
実際に住み始めてみると意外に便利だと気づきましたが・・・。
玄関框の高さで迷っていたら、これまでに住んでいた玄関の高さを意識すると、ギャップも少なくて済みます。
私も最初は、何でこんなに高いんだ!っと失敗に思っていました。


ただ1つ、靴を履く時は良いのですが、靴を脱いだ後、段差を乗り越えるのが少し手間に感じています。
若いうちは良いですが、歳をとってきたら足を上がるのがしんどくなるので、手すりはあった方が良いと思います。