お家を守る外構は防犯目的だけでなく、周囲の環境とのマッチングも重要です。
何を目的として外構を作るのか、イメージをはっきりさせると家の外構がおのずと決まってきます。
外構は家の中とは違い、手入れが行き届きにくく、気候の変化をダイレクトに受ける部分でもあります。
メンテナンスや維持費、防犯目的など、プライバシーを守る目的など、外構に求めるものは多いですが、今回は「枕木」を使った外構をご紹介。
庭との相性もバッチリとマッチングしているので、参考にしてみてください。
家づくりの取り組み
枕木を使った外構
電車のレールの下を支えている木材です。
騒音防止などによってレールの下に敷かれていたものをいいますが、木なので、ある程度時が経つと腐敗し、劣化します。
この枕木の劣化具合が味があって雰囲気が出ることから、最近ではガーデニングや外構などに使われるようになってきました。
我が家は森と杉の並木がある別荘区域にあるため、周りの環境と庭とのマッチングを第一に考え枕木を使った外構にしました。
単調にならないように高低差を付ける
- 高低差を付ける
- 枕木専用の布を挟み込む(腐敗・盛り土流出防止)
- ビンテージ感を出す
- 浸水防止にシリコン塗料を塗りこむ
同じ背丈でなく棒グラフのような高低のアクセントをつけ単調にならないようにしました。
また腐敗防止と庭の盛り土の流出防止を兼ねて、枕木の根元に専用の布を挟さ見込むなど、見えないところにも工夫を凝らした施工としました。
枕木そのものも表面がつるつるの綺麗なものでなく、いかにも使い古した線路の枕木といった感じのものを使いました。
また枕木の頭の部分にはシリコン塗料を塗り浸水防止と腐敗防止策も施しました。
出来上がってみるとなかなか感じの良い周辺にマッチした外構となり、写真にもあるように一直線の外構でなく全体がカーブしているため、適度に曲線美(まではないが)もあり出来栄えには満足しています。
業者も庭をお願いした同じ会社なので、庭木の状態を見ながら枕木の高低を考えてもらいました。
現在では年数が経ち枕木の外構と庭のもみじやシャクナゲや椿などとも自然にマッチングしています。
問題は腐敗対策費用
枕木は天然素材であるため、ブロックなどとは違い耐久性がありません。
腐食対策費用(油性塗料の塗布)が少しかかるところが問題です。
問題といえば問題ですが、このたたずまいは枕木にしか出せない味なので、致し方ないと思っています。
数年経つと全体の枕木のうち僅かに浸水による傷みが出ているところもあります。
取り替えるしかないと思われるので、こうした費用も致し方ないところです。
もっとよくなる枕木外構
- 枕木の材質を考える
- 石垣の上に枕木を載せる
今回は枕木で施工しましたが、願望といえば枕木の材質です。
もう少しお金を出せばもう少し品質の良い枕木で施工できたのではないかと思います。
そうすればメンテナンス費用もあまりかからないかもしれないですね。
またグレード感を出すには石垣の上に枕木を乗せる方法も考えられます。
外構を決めるときに考えたい事
- 周囲の環境とのマッチング
- 防犯対策として
- 日当たりや風通しなど
- 玄関、勝手口などの導線
- 室内からの見え方
- プライバシーの保護
- メンテナンス費用
周囲の環境とのマッチング
周りの家や環境とのマッチングは大切です。
周囲が山や緑に囲まれた環境なら庭造りの一貫としても外構を考えることも大切です。
防犯対策として
外構はお家を不審者から守る目的もあります。
家周り(フェンスなど)を何にするのか、不審者が侵入しにくいようにすることも重要です。
必要であれば門灯に人感センサーなどを取り入れたり、防犯たカメラの設置、ポストを鍵付きの物を選ぶなど備品にも工夫をする必要も出てきます。
日当たりや風通し
不審者を警戒すると高い塀を作ってしまいがちですが、そうすると日当たりや風通しが悪くなります。
外構は家にあたえる影響も大きいです。
また、外構は外からの見え方に意識がいってしまいがちですが、家の中からの見え方も考えてください。
家から見た時に閉塞感を感じないようにしましょう。
玄関、勝手口などの導線
玄関や勝手口などの導線などを考えた時、ポストをどの位置にするか、インターフォンを門につけるか、玄関ドアの横につけるか。
インターフォンやポストの位置などでも動線が決まってきます。
メンテナンス費用を考える
庭など、緑があるとリラックスできる空間を演出してくれる他、家に彩りを添え、外構を華やかにしてくれます。
しかし、メンテナンスを怠るとどんなに良い外構でも手入れ不足で見栄えが悪くなります。
外構は外の環境に常にさらされている部分のため、劣化しやすい場所です。
日頃のメンテナンスだけでなく、長期的に見た時のメンテナンス費用も考えましょう。
先ず外構の役割を考えるべきです。
街に家を建てた場合は防犯という目的(役割)がありますが、私のように周辺が山や森の場合は、もちろん防犯ということもありますが、庭づくりの一環という考えもあります。
外構を作る目的を整理するとおのずとどの部分に費用をかけるのかも決まってくると思います。