ダウンライトっというと、天井に埋め込まれている照明器具というイメージがありますが、ダウンライトにも各メーカーこだわりがあります。
照明器具なんて、物を照らすだけの存在だと思ったら大間違い。
いかに効率よく、その空間に違和感なく溶け込む照明器具を選ぶかにこだわった照明器具。
それがダウンライトです。
ダウンライトは目立ちにくい照明器具ですが、ダウンライトにも光の出方や強さ、空間への溶け込み具合など、さまざまな特徴があります。
家づくりの取り組み
パナソニックってどんな会社
日本の大阪門真市に拠点を置く、電機メーカーです。
照明器具だけでなく、家電製品や住宅設備など、幅広い分野を手掛けています。
パナソニックのLEDダウンライトの特徴
まず、パナソニックのLEDダウンライトにはグレア低減のため光源遮光角度に、15℃と30℃の物があります。
光源遮光角15℃のLEDダウンライト≪プレーン≫
光源から光が出る角度を15℃のLEDダウンライトです。
ダウンライトは天井に埋め込まれている照明器具で、光が広がりにくいものです。
光の方向性が一定方向に向いているため、まぶしいっと言った不快な感覚(グレア)を感じやすくなります。
これを低減させるためには照らす範囲を広げる必要がありますが、その時に重要なのは光源の角度。
角度が狭くなればなるほど、照らす範囲が広がります。
明るい空間を確保しつつ、グレアを感じだくないような場所(店舗の照明や寝室)におすすめです。
反射板(ダウンライトのカバー部分)には光を柔らかく広げるホワイト反射板と、直下を強く照らす銀色鏡面反射板があります。
光源角度30℃のLEDダウンライト≪コンフォート≫
光源から光が出る角度が30℃のLEDダウンライトです。
少し角度が付いているので、高い位置から、商品を際立たせたい場合に用いられています。
反射板の種類にはホワイト反射板、銀色鏡面反射板の他、よりはっきりと照明部分が分かるシルバーメタリック反射板があります。
シルバーメタリック反射板は明暗部分がはっきりと線で区切られたように分かるので、モノトーンな空間に使うとより際立ちます。
マルミナLEDダウンライト
マルミナLEDダウンライトは光を特殊なパネルに当てています。
こうすることで、光を直接見ることを防ぎ、グレアを感じにくくなります。
光の強さも柔らかくなり、また、パネルの中で光を反射させるので、光の放射角度が広がり、天井付近まで明るいです。
照明のまぶしいっといった感じを低減し、落ち着い空間が必要な病院の待合室などで使われるようです。
天井付近までよく照らされるので、広い範囲に効率よく光を届けます。
色々考えてるな。
スマートアーキ(SmartArchi)
SmartArchiは2004年のデビュー以来、時代のニーズに合わせて建築と共に進化しながら、一貫したコンセプトに基づき製品開発を行っています。
例えばそれは、屋内と屋外を連続するひとつの空間として捉え、統一された光の質とデザインで設計する思想。
つねに最先端の素材や技術を用いて、業界をリードする姿勢。照明環境を高いレベルに向上させるため、輝度で考える照明設計にいちはやく着目し、時代に先駆けて進めてきたのもSmartArchiです。
ソフトとハード両方の視点から照明の性能を追求し、人の感性に寄り添い、建築に寄り添い、建築のひとつの素材でありながらも、建築の創造性を広げていく照明器具でありたい。
それが、SmartArchiの目指す姿です。
パナソニックのSmartArch:コンセプトより
ソフトとは技術や情報と言った無形の要素の事です。
ハードとは器具や設備、道具と言った形ある要素の事です。
よく、ハードの中でソフトが動くと言ったことが言われますが、パナソニックのダウンライトの場合、輝度で考える照明設計というソフトに基づいて、ダウンライト本体を作っています。
Method(ソフト)輝度で考える照明設計
光の指標を組み合わせにより、正確に質の高い照明設計が考えられています。
光の単位はlx(ルクス)で表されますが、人が空間の明るさをとらえる時、無意識に周りの壁や床などを見て総合的に明るさを判断します。
その空間の明るさを数値化し、その単位をFeu(フー)で表されます。
そして、同じ明るさでも、空間によって光が強調されたりしますが、この光のメリハリ度をV(ヴィー)っという単位で表します。
空間(Fue)×明るさ(lx)、空間(Fue)×光のメリハリ度(V)この組みせに基づいて、最適な照明計画を考えました。
空間(Fue)×明るさ(lx)では、一般的な照明や間接照明を主体とした照明、暗がりの中の落ち着いた照明やスポット的に空間を照らすなど、より精度の高い照明設計が可能です。
空間(Fue)×光のメリハリ度(V)では、屋外でも不快に感じることがないような照明を作るとができ、落ち着いた照明にしたり、快適な照明具合を設計できます。
光は人それぞれ感じ方が違いますが、目に見えない光や空間を数値化することにより、それに当てはめるだけで自分の求めている光がどのような物なのかがはっきり分かり、より理想に近づけることができます。
Philosophy(ハード)の4つのこだわり
- ムラやグレアレスにこだわった光
- 空間の邪魔にならないようなスタイリッシュなデザイン
- 素材、品質へのこだわり
- 空間に統一感を求める姿勢
ムラやグレアレスにこだわった光
スマートアーキの光へのこだわりは光のムラを出さず、発光面や照射光のムラがないように配慮しています。
また、照らされた空間が主体となるようにダウンライト自体の主張を抑え、グレアレスにもこだわりました。
空間の邪魔にならないようなスタイリッシュなデザイン
空間の邪魔にならないようなスタイリッシュなデザインに仕上げています。
素材、品質へのこだわり
職人の手で反射カーブ(ダウンライトのカップの部分)を1つ1つ手作りしています。(例外商品あり)
また、器具内外への防水性を高めるために配線のコーキングやパッキンなども施すほどです。
防水性に関してはIP65や67をとっています。
IPとは粉塵や防水性能の等級を表す規格の事です。
IP65の場合、「6」が人体及び固形異物接触、侵入保護等級で完ぺきな防塵構造です。
「5」の部分は防水保護の等級で、全方向の噴流水からの守られます。
「7」になると一定条件で水没しても大丈夫なくらい防水性能が高い規格になります。
数が大きいほど、粉塵や防水性能が高いです。
空間に統一感を求める姿勢
内外の空間に統一性を持たせたり、空間に合わせて連続拡張ができるような仕様を施しています。
建物に合わせて応用が利くようになっていて、特にこだわったのがモジュールライディングです。
建築モジュールから発想する照明プランの手法です。
建築モジュールとは、柱を建てる間隔のことを言います。
建物の柱の間隔でダウンライトが並べられるので、統一感が生まれ、シンプルに照明計画を進められます。
例えば、建物の高さが異なると同じダウンライトを付けたい場合、光の届く距離がそれぞれ違うので、光にムラが生じます。
しかし、モジュールライティングでは、照射範囲の違うダウンライト(範囲を狭める)を用いることにより、ダウンライトの配置や照明具合を統一することを可能にしました。
スマートアーキは、空間の明るさを数値化し、それに当てはめることで、照明具合を簡単に選べるようにしています。
照明を空間になじませ、照明器具で空間のデザインを損なわないようにする他、光と建物の融合と調和を目指し、照明環境をより高いレベルで求めたものと言えますね。
TOLSOシリーズは集光タイプの光にこだわり
ダウンライトには光を広げる拡散タイプと光を中心に集める集光タイプがあります。
TOLSOはその集光タイプの光にこだわった照明器具です。
店舗空間やディスプレイなどにはスポットライトのようなより、対象物をはっきりと鮮明に照らす照明器具は欠かせません。
より、光を集中して照明を当てることに重点を置き、光が中心以外に漏れることのないように、より明るく、より鮮明にライトアップすることを目的としています。
光を集中させるとグレアが気になりますが、このダウンライトにもグレアを低減させる措置が施されています。
パナソニックのダウンライトは感覚に頼らない照明計画
光は目で見て感じるものなので、人それぞれ感覚が違います。
人それぞれ受け止め方が違うので、施工会社にイメージを伝えても、自分の思ったような照明具合になっていなかったりすることも多いです。
しかし、パナソニックのダウンライトは、スマートアーキなどのように、空間や明るさを数値化し、それに当てはめるだけで、照明具合を自由に選ぶ事ができるようになっています。
こうすると施工会社と、施主双方のイメージ違いを防ぎ、照明計画で悩まないようになっています。
また、配置や光に無駄をなくす配慮をするなど、空間と照明のベストマッチを狙っていると言えるのではないでしょうか?