玄関のドアには引き戸と開き戸があります。
昔はおばあちゃんの家に行くと、ガラガラと音を立てて開ける引き戸が多く見られました。
また、押入れなども引き戸ですよね。
その背景があるからか、引き戸から連想するものは和っといったイメージや、少し古臭いっという印象を持っている人もいるかもしれません。
家が洋風化した現代では、そのイメージもあるからか、開き戸が主流で、それほど多くみられることがなくなりましたが、多くの人に愛されています。
どちらかを選ばなければならない時、メリットやデメリットを考えて参考にしてください。
家づくりの取り組み
引き戸がなぜか好き
周りのお家を見渡しても、引き戸ってそう多くはないと思います。
我が家は建売住宅だったのですが、玄関ドアが引き戸だと知らされた時「やったー。」っと思いました。
周りと違うってことは個性があるってことですよね。
何か特別な感じがして良いと思います。
引き戸のデザインを決めるときも、周りの家を見て使い勝手なども合わせて研究してから選びました。
引き戸の魅力4選
- 玄関前のスペースがいらない
- 珍しい
- 開けっ放しにできる
- 力を入れずに開閉できる
玄関前のスペースがいらない
開き戸だと、ドアの開閉のためのスペースが必要ですが、引き戸の場合、それが必要ありません。
玄関前に車を置くような、狭小住宅の場合、引き戸は非常に役に立ちます。
車の後ろのドア(バックドア)から荷物を下ろす時に、玄関のドアが邪魔でトランクが開けられないといった事態も防げます。
車椅子やベビーカーが玄関に入る時も、開き戸のように扉をよけなくて済むため、スムーズに家の中に入れます。
珍しい
現代のお家では開き戸が主流です。
しかも、マンションや賃貸ではよほどの事がない限り開き戸です。
見慣れていないこともあってか、友人が家に来た時も珍しがられます。
玄関はお家の顔なので、デザインがかぶるとちょっと残念な気持ちになりますが、選ぶ人が少ない分、個性的な玄関になります。
開けっ放しにできる
開き戸だと風が強い時や、何かの拍子で戸が勝手に閉まってしまう事もあります。
また、宅配の受け取りや荷物を運んだり、運び出したりする時も引き戸は便利です。
ストッパーなども必要なく、開けておきたいスペースだけ開けておくことができるので便利です。
また、空気の入れ替えをしたり、玄関の換気にも役立ちます。
力を入れずに開閉ができ安全
引き戸はレールがついているため、力をあまり入れなくても軽々と扉を開けることができます。
小さい子供でも取っ手に手が届けば楽々と戸を開けられます。
子供が戸の隙間に指を突っ込んでも、スライドの構造上、壁とドアの間に空間があることから、子供が指を挟んでも痛くないです。
また、開き戸だと戸が人とぶつかる事がないので安全です。
引き戸のココが不満
引き戸の良い部分、メリットをご紹介しましたが、もちろん、引き戸にも不満点などのデメリットもあります。
- レールにゴミが溜まり掃除が面倒
- 気密性に欠ける
- デザインが少ない
- 閉め忘れがある
レールにゴミが溜まり掃除が面倒
レールに砂やゴミが溜まり、掃除が少し面倒です。
しかも、レールの汚れが目立ちます。
掃き掃除をする時も少々手間がかかります。
気密性に欠ける
引き戸は開き戸と違って、気密性にかけます。
設置した壁と扉にはどうしてもすき間が生まれるので、高気密高断熱な家を作ろうと思うと引き戸はあまり向いていません。
我が家では、部屋の中にも引き戸を使っているのですが、やっぱり空気はすき間から漏れています。
気密性が低いと夏は暑く、冬は寒い最悪な玄関になってしますので、引き戸の気密性を高めたいならそれ専用の引き戸を選ぶと良いです。
デザインが少ない
引き戸は開き戸より珍しいので、デザインが少ないです。
ショールームに行っても見本は開き戸ばかりでした。
デザインが少ないと周りの家とかぶるのでは?っと考えがちですが、引き戸を選ぶ人がそれほど多くないため、その心配はないと思います。
閉め忘れがある
開き戸だと扉の重みで勝手に閉まってくれることもありますが、引き戸は自分で確実に扉を閉めないと閉まりません。
何を隠そう私は2回ほど閉め忘れて出かけてしまった経験があります。
開き戸に慣れていなかったことと、我が家は電子錠なので、扉を閉めると自動でロックがかかるため、鍵の施錠の確認を忘れてしまったためです。
扉を閉めれば鍵がかかるのに、扉を閉め忘れたために、電気錠の意味がなかったです。
スライド部分のスペースが必要
玄関ドアに向かって縦方向のスペースは必要ないですが、横方向のスペースが戸2枚分必要になります。
また、扉の前に少しぐらい物を置いても邪魔になりませんが、戸の後ろに物を置くとスライド部分に物が挟まって閉じ込められる可能性があります。
玄関ドア付近に物を置くときには、風などで物が倒れても扉がつっかえて開かなくなる可能性がないかを確かめてください。
引き戸に絶対につけておいた方が良い物は「網戸」
我が家は狭小住宅なので、必然的に引き戸になりました。
実際に住んでみてあって良かったと思うものは「網戸」です。
網戸があると換気もしやすいし、電気錠などを取り入れている場合、1度戸を開けると、家族の準備ができるまで、解錠施錠を繰り返してしまいます。
準備ができる間出かける際、開けっ放しにすると虫などの侵入が心配です。
また、玄関は靴のニオイがこもりやすく、湿気も溜まりやすいので、換気もできるので、網戸はあった方が良いです。
それでもやっぱり引き戸が好き
引き戸にもメリットとデメリットがありますが、それを考えてもやっぱり私は引き戸が好きです。
ヨーロッパにも引き戸はありますが、使われている場所は家の中部屋と部屋の仕切りとして使用しているので、玄関に使う習慣はないのだとか。
私は、引き戸=「和」っというイメージがして好きなんです。
日本では昔から引き戸が玄関に使われてきましたが、引き戸は開き戸に比べると強度がありません。
玄関は不審者の侵入を防ぐ役割もしているので、強度の面から言っても開き戸に軍配が上がります。
また、レールの設置に手間がかかるので、開き戸よりも工事費やドア自体の値段も高い傾向にあります。
それに、高気密高断熱を求めるなら引き戸は不向きです。
これを考えると、開き戸の方が良いのでは?っと思いますが、引き戸は日本の文化っと思っているので、私はその文化を大切にしたいです。
引き戸も洋風の玄関に合うデザインのものもたくさん出ているので、これを読んで玄関ドアを引き戸にしたって人がいたら嬉しいです。