和=畳と表現されるように、和室は日本伝統のものです。
家を建てる、作る時、和室が好きな人であれば家の中に取り入れたいはずですが・・・。
洋風建築の普及で、和室という空間が家のデザインを崩したり、和室の手入れや利便性が必要性とされなくなってきました。
それに伴い、和室離れが加速し、家の中に和室がないという家も今や珍しくありません。
現代では、和室は客間としてよく取り入れられます。
客間を作る時、和室にするか、必要か!
っと考えたときに、和室の欠点やデメリットをよく知って家に取り入れる事も必要です。
使いにくい所をできるだけ多く見つけて、それでも和室は必要だと思えるなら、和室を取り入れてみてください。
家づくりの取り組み
和室のデメリット(欠点)を列挙
- 仕上げ面の劣化
- 洋風家具と相性が悪い
- 和室の段差が気になる
- ゴミが溜まりやすい
- 手入れが大変
- イグサ特有の匂いが苦手
- 建築コストがフローリングより高い
- 洋風家具との相性
畳表面の劣化が心配
和室で使われる畳は、表面を「イグサ」という植物で編み込んでできています。
その表面に使われるイグサは、湿気を取り込みやすく、放出しやすいという特徴があり、この事から畳に使われてきました。
しかし、その表面(仕上げ面)は摩擦や日光、水濡れになどによって劣化しやすいです。
また、草でできているので、火に弱いです。
ストーブなどを使う時には結構気を使います。
仕上げ面(畳の表面)が傷みやすい原因要素
- 表面の日焼け
- 水に弱い(食べこぼしなど)
- 擦れなどによるササクレが発生
- 家具などの重みでヘコみやすい
表面の日焼け
畳の目に見える劣化として日焼けがあります。
畳を敷いた当初は、植物の青々とした緑色ですが、日光や経年劣化で畳の色は黄色に変化します。
家具の配置を移動させたときに、色の違いがはっきり分かるので不格好です。
水に弱い(食べこぼしなど)
畳は水分に弱いです。
畳は呼吸しているので、湿気程度の水分量だったら湿気をよく吸い込んでくれます。
部屋が乾燥してきたら、ため込んだ水分を放出してくれますが、大量に水をこぼすと、イグサにしみ込むので早く拭きとらなくてはなりません。
小さい子供やペットなどがいる家庭では、畳の傷みのスピードが速くなってしまいます。
擦れなどによるササクレが発生
子供がいる家庭では、走り回る子供と、畳が擦れてササクレができてしまします。
子供以外にもペット(猫など)などの爪のひっかき傷でササクレができやすいです。
ササクレができるまで劣化してしまうと、ボロボロと劣化したイグサのクズが出てくるので、掃除も大変です。
服にもつくし。
家具などの重みでヘコみやすい
畳は表面が柔らかいです。
しかし、家具などを置くと、家具の重みで表面がヘコみます。
また、部屋のレイアウトなどを変えたり、家具をずらして掃除したい時に、家具の移動がし辛いです。
洋風家具と相性が悪い
洋風家具が畳と合いません。
自分の選んだ家具のデザインや色合いが畳の部屋とマッチすれば良いのですが、選らんだ洋風家具によっては、部屋のバランスを考えると合わない可能性があります。
和室と家具とのバランスを考えると、家具を選ぶ選択肢も狭まってしまいます。
和室の段差が気になる
和室を作った場合、和室の構造上、和室と廊下の境目に段差ができてしまいます。
段差を廊下と同じ高さにすることもできますが、和室はフローリングよりも建築コストがかかるので、更にコストがかかってしまう事になります。
和室にスライドドアを設置した場合、レールなどの段差もできてしまって、そのレールにゴミが溜まりやすくなってしまいます。
ゴミが溜まりやすい
イグサのすき間。
畳と畳の境目。
畳と畳でない部屋とのつなぎ目(廊下や各部屋)などにほこりや小さなゴミなどが入り込みやすいです。
すき間がある分、掃除もしにくく、すき間のゴミを取るなどの手間もかかります。
掃除が不十分だとダニやカビなどが発生するので、フローリングより掃除の頻度が多くなります。
すき間のゴミが嫌だからと言ってカーペットなどを敷くと、カーペットと畳の間にゴミが溜まりやすくなるので、余計にダニやカビが派生しやすくなるので注意が必要です。
イグサ独特のニオイが苦手
イグサが放つ香りは、リラックス効果がある成分が含まれています。
リラックスした部屋では、集中力も高まりやすいですが、このイグサのニオイが苦手な人もいるでしょう。
建築コストがフローリングより高い
一般的に和室は建築コストが高いです。
フローリングは板を張り合わせれば完成です。
しかし、和室は畳を敷くために枠を作ったり、家の高さを畳分計算に入れるなど、建築時に色々手間がかかります。
なので、建築コストもフローリングより高めです。
これを読んでも畳が好きなら和室を作って
以上、和室のデメリットをこれでもか!っというほど多く上げてみました。
和室はフローリングよりもメンテナンスがかかる上に、建築コストもかさみます。
しかし、畳は日本の風土に合っている先人たちの知恵から生まれたものでもあり、イグサや畳部屋を取り入れる事へのメリットは多くあります。
これを読んでも和室を取り入れたい!
デメリットよりメリットの方が多いと感じる人は和室を取り入れてみてください。
デメリットを上げてみたのは、畳の良さを再確認するためでもあるので、次回は畳の良さ(メリット)をご紹介する予定です。
畳が好きで、畳を家に取り入れたい人は多くいます。
また、客間として取り入れるととても厳かな部屋も作ることができるので、良い点と悪い点を理解した上で、和室を作らないか、必要ないのかを検討してみてください。