吹き抜けがある家は玄関から採光を取り入れる事ができるので、玄関が明るく、解放感があり、天井が高い分、空間が広く見えます。
それに見た目もよくおしゃれなので、憧れる人も多いはず。
しかし、吹き抜けがある家には吹き抜けで悩んでいることも多く、家の維持管理に悩むことも多いのだとか。
そこで、吹き抜けがある家ならではの悩み事の解決策を考えてみました。
家づくりの取り組み
憧れの吹き抜けは見た目は良いが実は後悔しがち
しかし憧れだけで何も考えずに作ってしまうと後悔の種になります。
吹き抜けの玄関は見た目は良いのですが、窓の掃除がしにくいです。
わざわざ高めの梯子を持ってきて…一年に一度の大仕事です(汗)。
あと、冬場は冷たい外の風が二階にも筒抜けのように入ってきます。
その玄関の上を二階の天井として塞いで、玄関の扉の上に窓をつけて採光出来ればベストだったかな、と思っています。そうすれば、二階のスペースもその分増えただろうし。
南側なので、洗濯物を干すのに最高のスペースだっただろうな、と思っています。
吹き抜けには吹き抜けに見合った家づくりが必要
どんな有名なハウスメーカーで家を建てようと、住んでからどのような生活を送る事になるかまでは考えてくれません。
良いと思って吹き抜けをお家に取り入れても、後から後悔することがないように事前の対策が必要です。
吹き抜けで後悔したお家は多々ありますが、吹き抜けがある家には吹き抜けがあるお家用の家を建てなければならないのです。
吹き抜けで後悔しないための対策5つの事
- 高気密高断熱の家にする
- シーリングファンを取り付ける
- 照明器具はどうしたら良いのか?
- 窓の種類を考える
- ハシゴをかけられる仕様にしておく
高気密高断熱の家にする
最近では高気密高断熱の家が多いですが、玄関などは断熱材が入っていないこともあります。
そういった時は家の構造を見直し、断熱材を吹き付けウレタンにするなどした方が良さそうです。
断熱材にも色んな種類がありますが、吹き付けウレタンは断熱材として一番費用がかかる断熱方法ですが、その分、断熱性が高いのでおすすめです。
シーリングファンを取り付ける
吹き抜けは天井が高くなり、空間が広く見えるメリットがありますが、その天井が高い分、冷暖房の効きが悪いです。
そこで空気の循環をよくするために吹き抜けの天井にシーリングファンを取り付けると空気の循環がよくなり、冷暖房の効きが良くなります。
しかし、問題となるのはシーリングファンのお掃除。
シーリングファンは天井に設置されるのでほこりなども付きにくく、目の届かない場所のため、お掃除やメンテナンスを怠ってしまいがちです。
そんなに頻繁にお掃除をする場所ではないですが、お掃除をしようと思うと思うようにきれいにならなかったりします。
自分でお掃除をすることが難しい場合、業者に頼むことになりますが、シーリングファンの掃除のためだけに業者を呼ぶのもお金がもったいないし、面倒になります。
そこでおすすめなのがシーリングファン用の電動昇降機です。
シーリングファンの電動昇降機があればお掃除も楽
シーリングファン用の電動昇降機とシーリングファンを取り付ければお掃除したいときにシーリングファンを下ろすことができます。
ワイヤーで吊るされたシーリングファンを手元でお掃除できるので、自分でお掃除ができ、業者に頼む必要もありません。
値段は少々お高いですが、1度取り付けてしまえばお掃除が自分でできるので、頻繁にお手入れできます。
シーリングファンの掃除を業者に頼もうとすると1万円~2万円かかるので、その費用を初期費用として考えれば決して高くないと思います。
照明器具をどうするのか?
吹き抜けの照明は天井に取り付けるのか、それとも横に取り付けるかでも印象が違います。
天井に取り付けると照明の寿命が来た時に取り換えるのが大変で照明器具によってはお掃除もシーリングファン同様に大変です。
なので、ダウンライトがおすすめですが、埋込型ダウンライトは自分では取り替えられないっといったデメリットもあります。
また、シーリングファンと照明器具が一体となったものもありますが、重いので、天井の仕様によっては強度が必要で、お掃除も大変だったりします。
そこで、天井ではなく、壁付に照明器具を取り付けることもできますが、夜になると上から照らされない分、空間が暗くなってしまいます。
窓の種類を考える
吹き抜けの窓は採光を取り入れるのに役立ちますが、彩光目的でいえば、縦長の窓より横長の窓を取り付けると広く光を取り入れる事ができます。
高い所にある窓なので開け閉めはしないことを考えるとFIX窓(はめ殺し窓)がおすすめです。
窓が開かないので防犯にも良いです。
窓は室内と室外の気温差が激しいと結露がしやすい場所なので、窓枠は樹脂製のものを選んだり、より断熱性が高い窓を選ぶ必要があります。
窓を開ける仕様にするならば、防犯性の高い窓を採用して、外から窓の手入れができるようにしておくと結露で家にカビが生えることもありません。
YKKのトリプル樹脂窓は高断熱で結露もしにくく、ガラスが3枚重なっているので防犯性も高いです。
それに窓を開けることができると換気対策にもなります。
ハシゴがかけられる仕様にしておく
吹き抜けがある家では、窓や照明器具、シーリングファンを取り付けるとなると高い所のメンテナンスが大変です。
あまり費用をかけずに吹き抜け作りたい場合、梁などがあるとハシゴもかけやすく、彩光のじゃまにもなりません。
また、ハシゴをかければ照明やシーリングファンなどが届くと便利です。
ハシゴがあると伸びるモップでお掃除するよりも丁寧にお掃除できます。
吹き抜けをつくるには吹き抜け用の仕様や考えねばならないことが多々ある
このように吹き抜けがある家を作るには、色んな対策を考えなければ少し都合の悪い家になりかねません。
家は高気密高断熱仕様にし、シーリングファンを取り付ける時にも天井の強度も必要で、電気工事も必要です。
窓もペアガラスでは不十分で、トリプル樹脂窓のようにより高断熱の窓を選んだり、高所の窓をどのような形でメンテナンスするのかも考え物。
吹き抜けを作る構造もそうですが、吹き抜け用の構造や使用にするのにもお金がかかります。
しかしながら、吹き抜けがある家は天井が高く見え、室内が明るく、家が広く見える構造でもあり、目線が抜けやすいので、解放感があります。
誰もが憧れる吹き抜けですが、こういった対策をしながら納得のいく家づくりをしてみてください。