建売住宅の強みは、新築の家がみたまままの状態ですぐ買え、すぐ住むことができ、実物の家を見て購入でき、尚且つ、購入費用が安い点にあります。
建売住宅でも購入した後に家を建てる場合もありますが、元々建築されている建売住宅は、実際に建った家と相違がないので、買う前に家がどんな構造なのか、使い勝手などをチェックできます。
しかし、内見の際に心がけることは「実生活をイメージした造りになっているか。」が重要です。
家づくりの取り組み
2つの扉がちゃんと閉めないとぶつかり合う構造になっていた
私が洗面台に居て、誰かが奥に行く扉を開けっ放しにしていると、洗面台から出る時に扉をあけたらガチャンとすごい音がしてぶつかってしまいます。
毎回キチンと閉めたらいい話なのですが、少し力を入れて閉めないとフワッと開いてきてしまう扉のため、少しの手間ですが地味にストレスに感じます。
内見の時に扉の開閉はしてたつもりでしたが毎回開けたらキチンと閉めており、生活を意識した内見をしていなかったと後悔しています。
奥の部屋にいく廊下は扉が奥に開くようにしても特に弊害はないので、何故ぶつかる方向に扉を2つつけたのか謎ですが、もっとしっかり見ておけばとかったと後悔しています。
建売住宅は生活を意識した構造になっていない場合も多い
建売住宅はいわば、量産型の家で、あらかじめ家の「型」が決められて作られています。
土地によって家の面積や部屋の間取りの違いが多少あるものの、同じ部材がその家に使われるため、建築資材を大量発注し、建築費用が抑えることができるので家が安いです。
また、家は1軒1軒、構造設計をしなければ建築許可が下りませんが、建売住宅は1つの設計図を土地に合わせて少しだけ変更すれば良いだけです。
それによって、建売住宅は同じような家をたくさん建てることができますが、決められた土地面積に同じような設計図で家を建てようとするとどうしても無理が出たり、デットスペースができてしまったりすることがあります。
例えば玄関が狭くなっていたり、生活する上で柱が邪魔になる場所に設置されていたりします。
建売住宅は安いので魅力的ですが、建築費用を安くするために色んな所で部材に手を抜かれていたり、頑丈さや利便性、実生活を意識していない構造になっていることも多々あります。
ドアを2つの空間に柱なしで取り付けた考えられる理由
普通、このような形で、2つの空間は柱で仕切って扉がどの方向に開こうとも間に柱が入っているのが一般的です。
扉は開け閉めするだけでも衝撃があり、意外と力を入れてしまう事もあると思います。
扉がその衝撃に耐えられるように柱が通っていることが一般的ですが、うさ子の家は2つの隣り合う空間に、2枚のドア(観音開きの状態)が隣り合う形で取り付けられているというのです。
考えられる理由①「デザイン性」
見た目的に、扉がたくさんあり、柱が間に通っているドアがある部屋は狭く見えがちです。
また扉を閉めた時に、観音開きにしておいた方がなんだか少しおしゃれに見えます。
建売住宅は完成しているからこそ、見た目が重要で、部屋が少しでも広く見え、おしゃれな方が売れやすいので見栄えが良いようにこのような形にしたのかもしれません。
考えられる理由②「スペースや費用の問題」
一般的に洗面所の扉はスライドドアにしていることが多いです。
なぜかと言うと、洗面所や脱衣所は広いスペースでない(特に建売住宅では)ことも多いので、扉を開けた時に人とぶつからないようにスライドドアを取り付けておけば安全です。
また、現代は洗面所にダウンライトを取り付ける家も増え、天井のスペースを気にすることも少なくなりましたが、ドアを内開きにして洗面所の照明にドアが当たってしまうリスクも防げます。
スライドドアはご存知のように横のスペースがなければ取り付け不可能なので、スライドドアを取り付けるスペースがなかったとも考えられます。
また、スライドドアは一般的に開き戸よりも設置費用がかかるため、ケチったのかもしれません。
考えられる理由③「建築費用の関係」
建売住宅は前述のとおり、同じ設計図で同じような構造で作られています。
しかし、土地や面積や形、方角など、多少の違いはありますが、その土地に建てる構造設計上の強度はあるものの、必要以上に頑丈に造られていないこともあるのです。
いわば、普通であれば柱があってもおかしくない今回のような構造のドアのような家もあるっという事です。
大きな構造設計の変更は手間と時間と費用がかかります。
改めて設計図を出し直すと、建売住宅のような早期建築、早期売却型の家は、手抜きではないものの、費用を抑えるために法律ではアウトではない範囲で部材が使われていない可能性も大いにあります。
建売住宅は普通でない個所を見抜く目も重要
建売住宅は注文住宅のように完成前と完成後のイメージの相違がなく、購入費用を安く抑えられ、実物を実際に見て感じることができます。
しかし建売住宅はなぜこのような構造なのか?っと思う個所があったりします。
また、実際の生活には必要なスペースが確保されていなかったり、収納は広けど奥行きあるだけで物をとりにくい収納なら使い勝手も悪いです。
建売住宅は決してギャンブルとまでは言えませんが、自分たちのライフスタイルに合っていない事や使い勝手が悪いと感じることもしばしばあります。
もし、内覧後に建売住宅を購入しようと思っている方は、普通でない個所はないか、例えば今回のように扉の取り付け方や方向などもチェックし、住んでいて不便に感じることがないかも見抜く目も養わなければなりません。
建売住宅で、家を見る目を養う方法
そのためには家をひたすら見て回るしかありませんが、気に入った物件があったら実際に住んだイメージを持ちつつ、見れる家は見て回っておいた方が良いです。
新築だけでなく、中古物件も見回っておくと昔に比べて今はこんなスタイルで流行り物はこうなんだと発見もでき、経験を積めば目も肥えてきて、何か違和感を感じることもできると思います。
また、複数人(家族だけでなくても知人でも)で行くと、色んな意見が出て見落としがちな個所を発見できる可能性も上がります。
時間も手間もかかりますが、住んで後悔するより住む前にその家の難点(特徴)を理解しておくと、住んだ後の後味が違ってきます。